「どろろ」#9、#10のあらすじと感想
第9話 「無残帳の巻」 のあらすじ
風邪で熱にうなされる、どろろ。
母・お自夜との、かつての日々を思い出すーー。
感想
・今回は、どろろの生い立ちの物語
どろろが、百鬼丸と出会う前、盗賊として生きてきた過去を巡る話です。
どろろの両親・火袋とお自夜は、侍に虐げられた人々を守るため、侍たちだけを
狙って襲う盗賊(義賊)の集団の首領でした。
ある日、火袋の片腕だった、いたちが侍と内通して裏切ったため、
盗賊団は壊滅し、火袋も両脚を負傷してしまいました。
その後、逃亡していた火袋は、侍たちに殺され、お自夜もどろろを養うために
飢えたために死んでしまったのでした。。
それにしても、いたち、なんて、自分の弟以外の一族を皆殺しにしそうな名前の男を
信用するなんて、無謀にもほどがあります。そんな名前の仲間がいたら、絶対に信用
しないようにしましょう。
・百鬼丸は、匂いフェチに、、
前回、「鼻」を取り戻したことで、色々な匂いを嗅げるようになった百鬼丸は、
どろろも呆れるぐらい、色んなものの匂いを嗅いで過ごしていました。
赤ん坊のころから、色んな匂いを嗅いできた私には分かりませんが、急に匂い
のある世界が現れるというのは、どんな気持ちなんでしょうか。
百鬼丸が、妙な匂いフェチにならないことを祈るばかりです。
第10話 「多宝丸の巻」 のあらすじ
醍醐領内のある村では、村人が、湖に棲む妖怪の犠牲になっていた。
多宝丸は、側近である、兵庫と陸奥とともに、村人のために妖怪退治を
買って出る。
感想
・多宝丸は、意外とイイ奴です
醍醐景光の息子で、百鬼丸の弟である、多宝丸は、豊かになった醍醐の国の跡取り
ということで、子供のころから英才教育を受け、わがままに育ってきました。
全てを奪われて、寿海と二人きりで育った百鬼丸とは正反対です。
とはいえ、さすがに百鬼丸の弟だけあって、正義感が強く、運動神経もバツグンで
剣術も一流になりました。
また、子供のころから多宝丸に仕えている、兵庫と陸奥の兄弟もかなり腕が立つよう
で、兄の兵庫はパワー型で蒙武のような鉄棒を左右につないだ武器を振り回し、
弟の陸奥は遠距離型で仁淡兄弟のアニキみたいに弓矢が得意です。
そんな、兄弟が命がけで守ってくれるので、多宝丸は命知らずな考えを持って
しまったようです。
普通の部下たちが嫌がるのを無視して、村人たちを襲う、妖怪カニ退治に乗り出して
しまいます。性格は良いんですけど、周りを困らせるタイプなんですね。
妖怪を倒すためとはいえ、湖を堰き止めるような大規模工事をさせるとは、
本当に迷惑なボンボンですが、最終的には大きな犠牲も出ずに妖怪退治してくれて、
意外とイイ奴ではありました。
次々と起こる、醍醐の国にとっての不吉な事件に、死んだと思っていた百鬼丸が
生きていたことを知ってしまいます。
次々と鬼神たちを倒し、奪われた身体を取り戻している百鬼丸のせいで、
醍醐の国が元の貧しい国に戻ってしまうかと、怖れ苛立ちます。
多宝丸も百鬼丸と出会い、今後の展開が更に気になります。
第11話に続きますーー。