「どろろ」#17、#18のあらすじと感想(少しネタバレもあり)
第17話 「問答の巻」 のあらすじ
寿海は、戦場跡で血まみれになった百鬼丸と再会し、百鬼丸の奪われた身体と鬼神の関係を知る。
新しい義足が欲しい、と寿海に求める百鬼丸だったが……。
感想(少しネタバレ)
・寿海と百鬼丸の再会
以前のあらすじで書き忘れていましたが、蛾の鬼神・マイマイオンバを倒したことで
百鬼丸は「背骨」を取り返していました。ということは、何も戻ってこなかった、
蟹の妖怪や白面不動は鬼神では無かったんですね。
前回のしらぬいの話はいったん置いて、百鬼丸が寿海と再会する話です。
相変わらず、死体の欠けた部分に、造り物の部品を付けて供養する寿海。
そこに、妖怪と闘い、返り血で血まみれになった百鬼丸と再会します。百鬼丸の無事
な姿と、さらに肌や口などの取り戻した人間の身体に喜びます。
しかし、百鬼丸が語った、実の親である醍醐景光との出会いと、百鬼丸の生い立ちに
まつわる忌まわしい宿命を知り、寿海は苦悩します。
百鬼丸に身体を与えて生かしたのは、果たして正しかったのか、
百鬼丸をさらに苦しめてしまったのではないか、と。。
・このテーマは重く、誰も百鬼丸を救えない
寿海は、壊れてしまった左脚を直して欲しいと頼む、百鬼丸の願いを拒否します。
百鬼丸が万全の状態になり、さらに鬼神を倒すことで、醍醐の国には災いや争いが
起こり、人々の命が失われていきます。
そんな重い選択は、自分には出来ない、「自分にはお前は救えない」と。
百鬼丸は、そんな寿海に恨み言も言わず、左脚が壊れたままで、どろろを捜しに
出発します。
そして、別れ際に寿海の名を訊ねますが、寿海は知らない方が良い、と答えません。
しかし、百鬼丸は言います。「知ってる。おっかぁ(母)、だ。」と。
寿海とともに、観ているこっちも感動して涙腺が緩んでしまいました(泣)。
奪われた自分の身体=自分自身を取り戻そうとする百鬼丸と醍醐の国の人々の命と
いう、究極の選択をする権利があるのは、誰でも出来ることではありません。
ただただ、百鬼丸を応援するだけではない、難しいテーマがこの作品では描かれて
いくのでしょう。
第18話 「無常岬の巻」 のあらすじ
サメの鬼神が咆哮をあげ、身動きの取れないどろろに襲いかかる。
その頃、岬には多宝丸の率いる軍勢が迫っていて……。
感想
・しらぬいの飼っていたサメは鬼神になった
第16話の続きになります。
どろろとイタチに報復されてサメを1頭殺され、自分も痛めつけられた
アブナイ男・しらぬいは、完全に逆恨みからもう1頭のサメが鬼神になります。
鬼神になったサメは、イタチに捕まっていたどろろに襲いかかり、ピンチに
なりましたが、そこへ百鬼丸が登場です。
鬼神化して陸上でも暴れまわる巨大なサメでしたが、百鬼丸は切り殺します。
そして、ちょうど壊れてしまっていた「左脚」が戻ってきたのでした。
助け出したどろろと百鬼丸は再会を喜びます。
そして、財宝を狙うイタチを追いかけていたところ、海から迫る船団を見つけ
ます。醍醐景光の命令で、百鬼丸を殺すために差し向けられた、多宝丸が率いる
軍勢でした。。
財宝に迫っていたイタチと仲間たちは、多宝丸の軍勢に襲われます。
多勢に無勢で、ほとんどが殺される中、多宝丸は兵庫と陸奥の兄弟とともに
百鬼丸に襲いかかります。醍醐の国を守るため、迷いを捨てて百鬼丸を殺そうと
本気で迫る3人に、百鬼丸も苦戦します。
イタチとどろろは、なんとか侍たちから逃げ延びようとしますが、イタチは
どろろを庇い、矢に射られて手傷を負います。イタチは、悪者になり切れず、
少しイイ奴として死んでいきます。「イタチ」という名前の宿命でしょうか。。
どろろのピンチを救い、醍醐の軍勢を退けたのは、サメの復讐に燃えるしらぬい
でした。しらぬいは、どこからか大量の火薬を集めて岬の頂上で爆破させると、
発生した崖崩れによって軍勢を飲み込まれてしまい、ほぼ全滅しました。
死んだサメのために、あの世でエサにする人間を増やそうと考えるなんて、
本当にイカレた男でした。。
百鬼丸と多宝丸たちの闘いも、しらぬいの起こした崖崩れによって中断されます。
百鬼丸の分が悪かったので、ここは助けられました。
一方、どろろは、父親である火袋の隠した財宝を見つけてしまいますが、まだ
この財宝の使い道を思い描けないため、このまま置いておくことにしました。
どろろは財宝の使い道を見つけることが出来るでしょうか?百鬼丸と多宝丸の闘いの結末は?
第19話に続きますーー。