『宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち』第二章「発進篇」のあらすじと感想(少しネタバレ)
あらすじ
謎めいたガミラスの青年・キーマンに誘われて、月面のガミラス大使館で、
大使・バレルと面会した古代は、惑星テレザートとテレサの物語を聞かされる。
そして、地球に戻った古代は、<コスモリバースシステム>が地球にもたらした
負の遺産の存在を知らされるのだった。
改めて地球政府の方針に憤る古代は、自分たちに送られてきたテレサのメッセージ
に応えるべきだと、防衛軍の上層部に掛け合うが、ヤマト発進の許可を得ることは
出来なかった……。
海底ドックに眠る、宇宙戦艦ヤマトの前に、あのメッセージを受けたヤマトクルー
たちが集う。
古代は彼らと共に、“反逆”とも取られかねない独断での出航を決意するのだった。
いま再び、宇宙戦艦ヤマトが発進する。
行く手に待ち受けるのは、最新鋭戦艦のアンドロメダ。
一方、そのころ、太陽圏に侵攻したガトランティス先遣部隊が、第十一番惑星に
迫っていた―――。
感想(少しネタバレあります)
・アンドロメダ艦隊がたった3年で建造されたのには秘密がありました
前回の感想で、地球人がゴキブリ生物並みの生命力と技術力だ、とコメントしていま
したが、実はこれにはある秘密があったことが、ガミラスの地球大使・バレルから
語られました。
ガミラス大使館でバレルと面会した古代進は、2つの重大な秘密を告げられます。
1つは、コスモリバースシステムの副作用というべき「時間断層」という、
時間の特異点が地球に存在していることです。この場所では通常空間の10倍の速さで
時間が進みます。なので、通常の世界でたった3年の間に、時間断層では30年が流れ
ますので、その間に波動エネルギーの改良や宇宙艦隊の建造が行われていたのでした。
・ヤマトクルーたちにメッセージを送った「テレサ」とは?
もう1つ、ヤマトのクルーたちに「ヤマトに乗れ」とメッセージを送ったのが、
テレザート星のテレサという女神であることです。「テレサ」とは、文明が極限まで
発達して肉体を捨て、精神体となったテレザート星人の集合体であり、
様々な知的生命体の伝説のなかで「女神」として崇められている存在であるそうです。
我々の宇宙よりも高次元の世界に存在するため、宇宙の過去から未来までのすべてを
見通しているそうです。
この設定は、オリジナルの「さらば-」とは違い、むしろ「伝説巨神イデオン」の
第6文明人=イデに近いと思います。地球人やガミラス星人、ガトランティスも全て
似たようなヒューマノイド体型であるのは、地球とバッフ=クランのような関係なのか
も知れません。
また、ズォーダーがテレサを手に入れようとするのも、「無限力(イデ)」で全人類
を滅ぼそうとしているのでしょうか。
・軍規違反を犯しながらも、宇宙戦艦ヤマトはテレザート星へ向かいます
テレザート星へ向かうことを要望した古代でしたが、地球軍の上層部はこれを却下
します。そこで、古代は軍規違反を承知の上で、同じ考えを持つ旧ヤマトクルーと
共に、軍の妨害を受けながらもヤマトを発進させました。
小惑星帯(アステロイドベルト)で旧ヤマト航空隊やガミラス武官・キーマンと
合流しますが、そこへ宇宙戦艦アンドロメダが行く手を阻もうとします。
アンドロメダの強力な攻撃を、小惑星を利用したアステロイドリングで防護します。
懐かしい~。
全ての小惑星が粉砕されましたが、波動エンジンが稼働してくれましたので、新たに
波動防壁を展開したままアンドロメダとガチンコで激突します。古代と山南の一騎打ち
は、どちらも退かなかったのですが、地球からの突然の通信で終了します。
それは地球連邦大統領と交渉したバレルの政治手腕のおかげでした。
・第十一番惑星(名前無し)は、ガトランティスによって壊滅状態です
正式にテレザート星へ向かうヤマトでしたが、第十一番惑星から脱出した空間騎兵隊
の永倉隊員を救助します。彼女から、第十一番惑星がガトランティスに攻撃されている
ことを知った古代は、またしても軍上層部の指令を無視して第十一番惑星の救援に向か
います。とことん、命令を聞かない人ですね。
壊滅状態となった第十一番惑星で、生き残った人々を守る空間騎兵隊の斉藤隊長たち
はガトランティス軍に包囲されて危機一髪でしたが、ヤマトがワープアウトして救われ
ます。
しかし、そのヤマトに向けて、ガトランティス戦艦からの巨大なビームが発射され、
ヤマトもろとも地表は閃光に呑み込まれたのでした……。
圧倒的な兵力のガトランティス軍に対して、ヤマトは無事に危機を乗り切ることが出来るでしょうか?
第三章に続きますーー。
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