「バビロン」あらすじと感想(アニメ、少しネタバレ、自殺法)
第9話「連鎖」のあらすじ
ハートフォード市がアメリカ合衆国で初となる自殺法導入宣言を行った。ホワイトハウスでは緊急会議が開かれ、アレックスは市長のフローレスと電話会議を行うことに。
新域での発令以降、自殺法導入の試みが世界各地で静かに伝播していた。
※画像は全て「バビロン」公式HPより転載しました
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感想(少しネタバレあります)
・正崎はアメリカに渡り、執念で”曲世愛”を追う
前回のラストで、アメリカ合衆国大統領・アレキサンダー・W・ウッド=アレックスが登場し、世界に広がりつつある「自殺法」への対応に取り組みます。日本の新域から徐々に広がろうとする「自殺法」に対して、世界の守護者たるアメリカ合衆国の政府中枢は不気味な脅威を感じている、ということでしょう。このアニメのアメリカ大統領・アレックスは、現実の大統領・トランプとは”正反対”で「正しい判断を下すために思考に長い時間をかける」人です。そんな彼が、最終的にどのような結論に達するのか、とても興味深い展開となっています。
一方で、正崎善は”曲世愛”の行方と彼女らの目的を追うために、FBI特別捜査官にスカウトされていました。家族を日本に残し、もはや執念で失った仲間への弔いに”曲世愛”を追っているのと、彼女の魔力に憑りつかれている、とも感じられます。
新しいパートナーであるFBI捜査官・サミュエル・ハーディと共に、新しく「自殺法」導入を決めた、ハートフォード市のフローレス市長と面会します。そこで、追っていた”曲世愛”が関与していることを突き止めたのでした。
・「自殺法」とは悪法なのか?という問題について
このアニメはフィクションですので、「自殺法」というものをドラマチックに扱っていますが、現実世界では、「安楽死」法としていくつかの国で既に成立している法律です。日本では、まともに議論もされていないようですが、医療費の高騰や高齢化社会の進行などを考えると本来はもっと議論されても良いテーマだと思います。
このアニメでは、「自殺法」自体よりも、言葉だけで他人の本来の意思に関わらず、他者を”自殺”させてしまう曲世愛の魔力が、(自殺法によって)罰せられることなく世界中に”死”を蔓延させてしまうこと、が恐怖の対象と感じます。
実際、公式ホームページの曲世愛の説明文が、ただ一言「悪人」です。
自殺することが「悪」かどうかは議論の余地がありますが、他人の意思を操って自殺させることは間違いなく「悪」だと思います。
やはり、「自殺法」の拡散には”曲世愛”が関わっていました。どこにでも現れて、言葉だけで人を操る魔女に対して、正崎はどのように立ち向かうのでしょうか?
第10話に続きます。
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