『鎌倉殿の13人』(第32話、第33話)のあらすじと感想
(小栗旬、中川大志、堀田真由、三谷幸喜、大河ドラマ、NHK、歴史、ネタバレ)
第32話「災いの種」(公式ホームページより転載しました)
奇跡的に息を吹き返した源頼家(金子大地)。しかし後鳥羽上皇(尾上松也)のもとには頼家危篤の報が届き、後鳥羽は考えを巡らせる。鎌倉では、政子(小池栄子)のもとに義時(小栗旬)、泰時(坂口健太郎)らが集まり、新たな体制について話し合っていた。そんな中、一人で思いにふける比奈(堀田真由)。一方、先を見据えるりく(宮沢りえ)は時政(坂東彌十郎)に京との関係をより深めるように説き、愛息・政範(中川翼)も胸を高鳴らせる。そして、三浦義村(山本耕史)は……。
第33話「修善寺」(公式ホームページより転載しました)
鎌倉では政子(小池栄子)の次男・源実朝(嶺岸煌桜)を鎌倉殿とする新体制が始まり、北条時政(坂東彌十郎)が執権別当に就任。時政を裏で支えるりく(宮沢りえ)は実朝の正室を京から迎えることを進言し、娘婿である平賀朝雅(山中崇)を通じて後鳥羽上皇(尾上松也)に願い出る。しかし、御家人たちは派手に権力をふるう北条を敬遠。三浦義村(山本耕史)の忠告に義時(小栗旬)も苦笑する。一方、失意の源頼家(金子大地)は……。
※NHKの公式ホームページの紹介です。
感想(少しだけネタバレもあります)
・小説より奇なり、源頼家が蘇ったけど…
今回もNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の感想記事を2話ずつまとめて書いていきます。前回の話では、「北条vs比企」という鎌倉幕府内のゴタゴタが、北条による騙し討ちともいえる比企能員(佐藤二朗さん)と比企一族の抹殺でケリがつきましたが、その直後に余命わずかと思われていた2代目鎌倉殿=源頼家(金子大地さん)が蘇ってしまいました。『吾妻鏡』に記述されていることなので恐らく事実なのでしょうが、まさに小説よりも奇なり、な出来事というか”間の悪い”2代目でしたね…。それにしても、最近の『鎌倉殿の13人』を観ていると覇権抗争と暗闘が描かれて、見た目は時代劇ですが任侠ドラマを観ているような感覚を覚えるのは私だけでしょうか。。
さて、今週の畠山重忠(中川大志さん)の活躍ですが、今回の話では活躍はしませんでしたが、遂に「破滅への序章」といえる事実が判明します。どんなときも律儀に北条家(特に義時)に肩入れしてきたにも関わらず、何も考えていない北条時政を操る悪妻りく(宮沢りえさん)の強欲から、本拠地・武蔵が狙われていることを知ってしまいました。武蔵国は今の東京・神奈川(横浜&川崎付近)・埼玉ということなので、伊豆の田舎者である北条からは憧れの地だったのでしょう。分不相応な権力を得て抑えきれない強欲に走るりくの高笑いがカンに触るのは私だけではないでしょう…。
珍しく、畠山さんが義時以外と相談するシーンがありました。そういえば、この3人は従兄弟同士なんですよね。3人で北条を討ってしまえば…。
※第30話&第31話の感想記事もよろしければご参照ください
第32話~第33話を観た感想としては、最悪のタイミングで蘇ってしまった頼家は、当然ながら妻子を含めて比企一族を滅ぼした北条一族への復讐に燃えますが、彼に従う御家人は皆無でした。可哀そうですが、鎌倉殿であった頃に散々我儘を通して人望が無かったのですから仕方がありませんね。それでも、北条義時(小栗旬さん)と政子(小池栄子さん)命だけは助けようと苦心しましたが、何度も北条への反抗計画を練っていることが判明し、遂に苦渋の決断をすることになりました。源頼朝の長子というプライドが彼の寿命を縮めてしまいました。それにしても、源氏一族は良い死に方してませんね…。
今回も多くの登場人物が退場しましたが、義時の2番目の妻・比奈(堀田真由さん)が離縁して出ていくという引き際でした。また、初回から地味に存在感のあった仁田さんも自害という悲しい引き際でした。北条一族の台頭と引き換えに、割を食って退場する人達が今後も増えていくのでしょう。
三代目鎌倉殿=実朝時代に入り、北条一族は向かうところ敵無しになりそうです。
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