『鎌倉殿の13人』(第28話、第29話)のあらすじと感想
(小栗旬、中川大志、中村獅童、三谷幸喜、大河ドラマ、NHK、歴史、ネタバレ、善児要らない)
第28話「名刀の主」(公式ホームページより転載しました)
北条時政(坂東彌十郎)と比企能員(佐藤二朗)との争いにより、義時(小栗旬)と梶原景時(中村獅童)の構想から大きく逸脱し、13人まで膨れ上がった訴訟の取り次ぎを行う宿老たち。鎌倉殿となり気負う源頼家(金子大地)はこれを自身の力を侮っている結果だと捉えて憤慨し、北条時連(瀬戸康史)・頼時(坂口健太郎)ら若い御家人をそばに置いてけん制する。そんな中、13人の宿老たちが集まり常陸の御家人の土地争いについて評議を……。
第29話「ままならぬ玉」(公式ホームページより転載しました)
御家人たちのバランスが崩れ始めた鎌倉。義時(小栗旬)は北条と比企との争いの激化を懸念し、頼時(坂口健太郎)と比奈(堀田真由)を前に決意を新たにする。そんな中、つつじ(北香那)が源頼家(金子大地)の次男・善哉を出産。三浦義村(山本耕史)が乳母夫となるが、比企能員(佐藤二朗)は長男・一幡こそが嫡男であるとけん制。一方、北条時政(坂東彌十郎)はりく(宮沢りえ)から政子(小池栄子)の次男・千幡を頼家の跡継ぎにと……。
※NHKの公式ホームページの紹介です。
感想(少しだけネタバレもあります)
・急速に分裂してしまう御家人たち…
しばらく観れておらず録画が溜まってきましたので、今回からしばらくはNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の感想記事を2話ずつまとめて書いていこうかと思います。だいぶ時間が空いてしまいましたが、前回の話では、2代目鎌倉殿=源頼家(金子大地さん)後見役として13人の宿老たちが選ばれて、無事にタイトル回収した話でした。しかし、「北条vs比企」に拘る北条時政&りくと、鎌倉幕府を守りたい北条政子(小池栄子さん)と北条義時(小栗旬さん)の間に不穏な空気が漂いました。同じ一族ですが、悪妻・りく(宮沢りえさん)の存在が災いを引き起こします。。
さて、今週の畠山重忠(中川大志さん)の活躍ですが、今回の2話ではあまり目立った出番はありませんでした。もちろん、毎回ちゃんと出番はありましたが、”見栄えが良い”ために表立っての行動が制限されてしまいました^^;。
※第27話の感想記事もよろしければご参照ください
第28話~第29話を観た感想としては、次々と描かれるエピソードは源頼家が短慮で疑り深く、我儘なうえに女好きという、どうしようもない2代目という印象が与えられます。父・頼朝の悪いところを受け継いだように思えますが、本当は孤独で寂しいお坊ちゃんだったんだろう、という全成殿の感想が三谷さんの思いなのかもしれません。しかし、短絡的な坂東武者の御家人たちには、この若者の心情を汲み取ることはできずお互いの信頼はどんどん失われつつあるようです。。
前回、第27話で13人からスタートした宿老衆は、出家したり命を落としたりで徐々に人数を減らしています。そもそも13人も必要ではないので、補充もされず機能しなくなっていきそうです。それにしても、梶原景時(中村獅童さん)が御家人たちから疎まれて悔し涙を流す姿が意外でした。自分の行動が原因だって、今まで気づかなかったのだろうか?それに、源義経を陥れようとした罪も御家人たちからは恨まれていたのでしょうね…。
気に入らないことが1つありました。もしかして、「名刀」とは善児(梶原善さん)を意味するのかな?個人的には、この善児の存在がこの『鎌倉殿の13人』で一番要らないと思っていて、『真田丸』ほど面白くない理由です。役回りとしては、ただの予算削減&時間短縮のための安直な暗殺で済ませるキャラクターで、使い勝手は良いでしょうが説得力が全くない。一地方の伊東家で使われていただけの汚れ仕事役が、なんで歴戦の源範頼や他の武士を暗殺できるのか?老人や女子供ならわかるが、それはいくらなんでも作り過ぎ。合戦や小競り合いを描くと費用と時間がかかるけど、暗殺ならこじんまりと描けるからね。でも、それを多用するからワンパターンかつ暗くて地味な作風になってしまっている。きのこシーンや古井戸シーンなどで、小栗旬さんは全力でコメディ演じて盛り上げて頑張っているんですけどね。
頼家を台風の目にして暗闘の嵐が起きつつある鎌倉で、次の犠牲者となるのは…。
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