『7つの会議』(映画版)のあらすじと感想(少しネタバレ、キャスト、池井戸潤、原作との違い)
あらすじ(公式ホームページより)
都内にある中堅メーカー・東京建電。営業一課の万年係長・八角民夫(野村萬斎)はどこの会社にもいる、所謂”ぐうたら社員”。トップセールスマンである課長の坂戸宣彦(片岡愛之助)からはその怠惰ぶりを叱責されるが、ノルマも最低限しか果たさず、定例の営業会議では傍観しているのみ。
絶対的な存在の営業部長・北川誠(香川照之)が進める結果主義の方針の元で部員が寝る間を惜しんで働く中、一人飄々と日々を送っていた。ある日突然、社内で起こった坂戸のパワハラ騒動。そして、下された異動処分。訴えた当事者は年上の部下、八角だった。北川の信頼も厚いエース・坂戸に対するパワハラ委員会の不可解な裁定に揺れる社員たち。
そんな中、万年二番手に甘んじてきた原島万二(及川光博)が新課長として着任する。会社の”顔”である一課で、成績を上げられず場違いにすら感じる原島。誰しもが経験するサラリーマンとしての戦いと葛藤。
だが、そこには想像を絶する秘密と闇が隠されていた……。
※原作小説もご紹介します
スタッフ・キャスト
・スタッフ
監督 : 福澤克雄
原作 : 池井戸潤
音楽 : 服部隆之
・キャスト
北川誠 : 香川照之
坂戸宣彦 : 片岡愛之助
浜本優衣 : 朝倉あき
宮野和弘 : 橋詰功
梨田元就 : 鹿賀丈史
徳山郁夫 : 北大路欣也
上映時間 : 119分
映画の感想(ネタバレも少しあります)
・TBS『日曜劇場』が好きな人にはオススメです
今回も邦画です。今年(2020年)は、TBSの『日曜劇場』で、あの「半沢直樹」の新シリーズが放送することになっています。平成に放送されたドラマの最高視聴率を記録しているドラマの、6年半ぶりの続編ですのでTBSも主演の堺雅人さんも力が入っているでしょう。私も、とても楽しみにしています。
今回の映画も、TBS製作の池井戸潤原作で福澤克雄ディレクターが監督をしており、出演者も『日曜劇場』でおなじみの方々が総出演です。『日曜劇場』で池井戸潤原作の連続ドラマ「半沢直樹」「下町ロケット」などを、毎週楽しみに観ていた方(私を含めて)には、そっくり同じ雰囲気で観ることが出来ます。時間は短いですけどね。
映画は、見慣れた『日曜劇場&池井戸原作』テイストたっぷりで、中堅製造メーカーの社内抗争や親会社との上下関係、パワハラや不倫などが描かれます。少し違うのが、パワハラで飛ばされた課長の代わりに営業一課の課長となった及川光博さんと、社内不倫を清算するために”寿退社”を装う朝倉あきさんが、謎のダメ社員である野村萬斎さんに関連する奇妙な人事異動を探る”探偵もの”の雰囲気があるところです。連続ドラマよりも短時間にストーリーが展開するので、分かりやすい演出だと思いました。
もちろん、その人事異動の”謎”は製造メーカー・東京建電を揺るがす大規模な不祥事であり、その不祥事を隠ぺいしようとする上層部=悪vsその不祥事を正そうとする野村萬斎=善、という勧善懲悪的な要素がメインなのもいつも通りです。目新しさはないですが、安心して楽しめるという作品だと思いました。
・原作との違いは?
原作小説は、中堅電機メーカーで起こった不祥事に巻き込まれていく社員や下請け会社などを全8話に分けて描かれる群像劇です。映画の主役である八角民夫は、その第1話”居眠り八角”だけの主役である点が異なります。
小説は未読ですが、各話の題名を見ると少しだけ出てくる下請け会社の「ねじ六」や朝倉あきさんが演じる浜本優衣、がそれぞれの主役だったようです。ちなみに、NHKでもドラマ化しており、そのドラマの主役は及川光博さんが演じる原島万二が主役だったようです。(こちらも観てません。ドラマでは東山紀之さんが演じたそうです。)
半沢直樹の放送前に、あの雰囲気が待ち遠しい方にオススメの映画だと思います。もちろん、野村萬斎さんもさすがのカッコよさでした!
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