「探偵はBARにいる3」のあらすじと感想(少しネタバレ)
あらすじ
「恋人の麗子が失踪した。」
高田の後輩からのありふれた依頼を安易に引き受けた、探偵。
早速、調査に乗り出すと、探偵は麗子がアルバイトをしていたモデル事務所の
オーナー・マリと出会い、かすかな既視感を覚える。
しかし、周囲を嗅ぎまわる探偵は、マリの手下に襲われ、これまで無敗を誇った
高田も倒されてしまう。次第に、麗子の失踪の陰に、裏社会で暗躍する札幌経済界の
ホープ・北城グループの殺人事件が見え隠れする。
マリは、グループの代表・北城の愛人だった。そんな中、何かを思い出す探偵。
昔なじみの元娼婦・モンローが可愛がっていた、今にも死にそうに震えていた女--。
緊張が走る裏社会、巨額の薬物取引にまつわる2つの殺人事件。
すべてはマリによる、北城を欺く作戦であった。そしてマリは、探偵に最後の依頼
を託す。その時、探偵と高田の別れへのカウントダウンも始まっていた-。
スタッフ・キャスト
・スタッフ
監督 : 吉田 照幸
原作 : 東 直己
脚本 : 古沢 良太
音楽 : 池 頼広
・キャスト
探偵 : 大泉 洋
高田 : 松田 龍平
マリ : 北川 景子
北城 : リリー・フランキー
麗子 : 前田 敦子
波留 : 志尊 淳
上映時間 : 122分
映画の感想(少しネタバレもあります)
・「相棒」スタッフによる、探偵ハードボイルドシリーズの3作目
日本の実写ドラマで、探偵ハードボイルドはあまり目にしません。
どうしても、警察ものが現実味があって人気になりやすく、逆に探偵ものは
現実には馴染みが薄いので敬遠されるのではないか、と思います。
そんな中ですが、このシリーズは「相棒」スタッフによるしっかりしたドラマ造り
の安心感と、大泉洋と松田龍平コンビのコメディタッチの上手い演技のおかげで、
シリーズが続いているのではないでしょうか。
私は、第1作も第2作も観ていますし、海外のハードボイルド映画も良く観ますが、
舞台設定をススキノの繁華街に限定していることと、程よいコメディとシリアスの配分
が、面白く観させてくれる良い作品になっているのだと思います。
(ちなみに、第1作と第2作は小説が原作になっていますが、本作は映画のオリジナル
ストーリーであるようです。)
そして、今作の最大の売りは、ヒロイン・北川景子の儚い美しさ、を堪能することにあると思います。
・ストーリーは、ごくありふれていますが、、
冒頭に書いたあらすじは、この映画のホームページに書いてあったものを転記して
いるのですが、ここに既に「すべてはマリによる、北城を欺く作戦であった」と
書かれています。
まぁ、観ていれば薄々は分かりますけど、映画を観る前にそれを書いてしまって
良いんですか!?と思ってしまいます。。
映画の序盤で、探偵が色々と痛い思いをしながら調査をしたのは、その事実を知る
ためだっていうのになぁ。。
(映画宣伝でよく見かけた、パンツ1枚で船の先端に括り付けられ、冬の北海道の
海を疾走するシーンは、この調査中の出来事です^^;)
そう、事件は全て、マリが考えて起こした、お金のための事件だったのです。
そして、そのお金が必要になった理由というのが、この映画のキャッチコピー
『命を燃やすものは、あるか?』の答えになります。
書いてしまうと映画を観る意味が無くなってしまうので書きませんが、その答えは
とても悲しい女性の物語になり、映画を通して観つづけてきた北川景子の美しさ、
行動全てが明らかとなるとき、心を打たれてしまいました。
・オチのネタバレ
メインの、マリが起こした事件のストーリーは、映画を観て頂きたいと思います。
もう1つ、探偵とコンビを組む、高田が札幌を去って海外に行くのではないか、
という話もあったのですが、このオチとしては、隣町に行くだけ、ということでした。
まぁ、これも、ほぼ予想していましたが、シリーズとしては第4作も製作される
可能性がある、ということですね。
第4作があるなら、今回、松田龍平演じる高田とのバトルで互角以上に闘いながら
も最後のバトルで負けてしまった、志尊淳演じる波留にも出てきて欲しいです。
手軽にハードボイルド気分を味わい、北川景子の
美しさを堪能したい方は観て損はしないと思います。