・新型コロナウイルスの謎：その３（重症化メカニズム、人種間差の理由、ファクターＸ、酵素、Ｔ細胞、ＡＬＤＨ２、アセトアルデヒド）
久しぶりに”新型コロナウイルス”に関する記事を書きたいと思います。「新しい生活様式」や「自粛警察」など、腹がたつことが多いのですが記事として書くと文章がまとまらないので、今回も”新型コロナウイルスの謎”に関して書きます。最近見かけた新しい発見や、疑問点などについて、またまた思いつくことを書いておきたいと思います。
個人的には、新型コロナウイルスに対して”ウィズ・コロナ”などという敗北者の気持ちではなく、”スタンダップ・トゥ・コロナ”という気持ちでウイルスに立ち向かいたいと思っています。今、戦うべき相手は同じ人間同士ではありませんからね。
※以前の思いつき記事もご覧ください
●重症化するメカニズム
以前の考察記事で、新型コロナウイルスが重症化するのはヒトの免疫暴走＝サイトカインストームによるものだ、と書きましたが、最近の研究ではサイトカインストームが起きるのも、新型コロナウイルスが起因していることが分かったそうです。新型コロナウイルスが、ヒトの免疫系を担うリンパ球の、特にキラーＴ細胞に感染して細胞を破壊してしまうらしいのです。このキラーＴ細胞が、本来人体に侵入してきたウイルスや細菌などを排除してくれるのですが、このＴ細胞が破壊されて減少してしまうことで、免疫系が制御しきれなくなり暴走することで重症化するらしいのです。
このことは、死亡・重症化率に年齢差が顕著にみられる”謎”についても説明でき、Ｔ細胞の生産や免疫系に関与している”胸腺”が加齢とともに老化して機能低下することで、そもそもＴ細胞の数が少ない高齢者ほど重症化リスクが高い、ということになるようです。
また、この研究から考えられるのが、コロナ陽性者のなかで「Ｔ細胞数の減少」が認められる場合には”重症化リスクが高い”といえ、また脂肪細胞から分泌されるインターロイキン－６という「サイトカインの増加」も”重症化リスクが高い”傾向になるため、どちらも「重症化マーカー」として利用できる可能性が高いようです。
あくまで個人的な考えですが、「新型コロナウイルス」は通常のヒトには軽症もしくは無自覚であって免疫系で十分対処できる＝普通に生活しても構わない、のですが、一部の重症化しやすい人にとって非常に怖い病気と言えます。また、ウイルス自体が弱い故に生命力？＝感染力が強く、感染者から知らない間に感染が拡がってしまう特徴がありますので、ＰＣＲ検査などと一緒にＴ細胞数なども調査することで、重症リスクが高い＝入院観察、リスクが低い＝自宅待機、という対処が可能になると思われます。
※詳しくは、下のブックマーク記事もご参照願います。
ところで、加齢とともに衰えてしまうという”胸腺”ですが、心臓の上に左右１つずつ存在するそうです。この”胸腺”を鍛えるには、下のブックマーク記事のようなストレッチなどがありますので、もう十分に重症化しやすい年齢に達している私も取り組んでみたいと思います。
●人種間差の原因＝ファクターＸとは何か？
最近は、ＴＶなどでも言及されることがある、山中教授が提言する「ファクターＸ」について考えています。
※詳しくは、下のリンクをご参照ください
新型コロナウイルスに感染した人のうち”重症者になる割合”が、日本だけでなく東アジア地域では低い傾向にあります。ウイルスの種類が「中国発祥」と「ヨーロッパ発祥」の２種類が判明しており、日本では（特に後半増加した陽性者は）「ヨーロッパ発祥」のウイルスであることが分かっていますので、ウイルスの種類ではなく人種的な要因があるのではないか？と考えられています。
私のこれまでの思いつき記事では、「生活習慣」や「文化的相違」と、「酵素」「ミトコンドリア」などを候補であげていたのですが、また１つ気になる「酵素」がありました。
それは「ＡＬＤＨ２（アルデヒド脱水素酵素２）」です。このＡＬＤＨ２は”アルコールを分解する”ことで知られている酵素ですが、実は東アジア人はこのＡＬＤＨ２の働きが弱い人や全く持っていない人の割合が多いということです。下の表を見れば一目瞭然ですが、アジア人のみがＡＬＤＨ２欠損率が高くなっています。ちなみに、表にはありませんが、”新型コロナウイルスでの死者ゼロ”のベトナムもＡＬＤＨ２欠損率は高く、韓国人並みぐらいだと思われます。（正確なデータが見つかりませんでした。。）
↑上の地図の黒い部分ほど欠損率が高くなっています。
（人種） （ＡＬＤＨ２欠損率）
・日本人 ： ４４％
・中国人 ： ４１％
・韓国人 ： ２８％
・タイ人 ： １０％
・インド人 ： ５％
・ドイツ人 ： ０％
・エジプト人 ： ０％
・ケニア人 ： ０％
・スウェーデン人： ０％
この「ＡＬＤＨ２」は、飲酒などで体内にたまった”アセトアルデヒド”を分解する働きがあるので、この酵素を持たない人は”アセトアルデヒド”が体内に留まった状態になります。私の予想（妄想）では、新型コロナウイルスを増やさない効果がアセトアルデヒドにあるのではないか？と思っています。そもそも、”アセトアルデヒド”は有毒なので分解したほうが良いのですが、この毒性がウイルスを弱体化するのかも知れません。
ちなみに、”アセトアルデヒド”は自然界に存在していて、特にフルーツなどに含まれていますので、未成年者であっても体内に”アセトアルデヒド”は存在していると思われます。未成年者もＡＬＤＨ２はうまく機能していないので、ウイルスが弱体化しており重症化しにくいのではないか？と思っています。
勝手な推測なので、本当かどうかは責任持てませんが、お酒が飲めなくて劣等感がある私としては、本当だったら安心なのにな、と思います。
信じるか信じないかは、あなた次第です！
※下のブックマーク記事もご参考にしてみて下さい
日本人は酒に弱くなるように“進化”…「下戸遺伝子」の研究者が語る“弱い方がいい理由”
新型コロナウイルスは、まだまだ終息する気配がなく、不自由な生活が続いています。次回、ワクチンと治療法についても考えてみたいと思っています。
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